2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『峠(下)』司馬遼太郎著 新潮社刊

「いますぐ棺の支度をせよ。焼くための薪を積みあげよ」 河井継之助は腐りかけた足と衰える体力に死を感じ、会津への難所である八十里越でこう言い放つ、彼は最後まで怜悧に物事を見ようとした、自分の死すらである。 官軍は北越に迫った、継之助を藩執政と…

2日間ゼミで缶詰

『峠(中)』司馬遼太郎著 新潮社刊

天ニ翔リテ帰ベキカ 地ヲ潜リテ還ベキカ 帰路ノゴトキ アエテ憂ウルニ足ラズ 河合継之助が支藩の家老達に江戸から長岡に帰る帰路を問われてこう答えている。既に大政は奉還され、錦の御旗は京の都に翻る、親藩譜代の大名ですら官軍に加わる中、河合継之助の…

『峠(上)』司馬遼太郎著 新潮社刊

隅田川花火に行けませんでした、残念無念、学生最後の夏だから楽しまないとと妙に気負ってます。そもそも気負って楽しむってのがなんなのか自分ではよくわかりませんが。誰かとどこか行きたいのに1人で本を読んでる方が性分にあってる、そんな矛盾した性格…

夏―

『司馬遼太郎が考えたこと3』司馬遼太郎著 新潮社刊

少し本を読むペースが落ちた、早ければいいというものではないのでいいのだが、ということで3巻について紹介していこうと思う。 新撰組や竜馬についての著作の後、この時期は長岡藩の家老である「河合継之助」を描いた『峠(全3巻)』が連載されている時期…

毎日新聞コンビ二事情

毎日新聞をおいているコンビ二は少ない、産経はあっても毎日はない。なんたる差別、なんたる不条理、なんたる屈辱である、内定者でもないのに怒る自分もアホである、しかし毎日新聞は読んでいて1番面白い。 そんなこんな、自分のわがままで昨日夕方は自分に…

捜索に次ぐ捜索

派閥って

自民党の総裁選挙が熱を帯び始めました、政界に片足の指三本くらい突っ込んでいた自分としては、面白そうにモノほしそうに眺めるわけです。しかしいつになっても派閥って消えませんね、あれだけ派閥批判するならマスメディアも意図的に避けてやってもいいの…

試験終わるも地獄続く―

発見―格安バス―

田舎に帰るバスを探した、バスといえば今までJRバス6000円か、あるいは京王バス5000円あたりが自分の脳みその中では相場だったのだが、恐ろしいバスを発見した。 「新宿西口―桑名」三交トライパル3900円である。 3900円。 ちなみに桑名は…

今日で試験も終わり

目白駅の「毎日」の人

試験を2つ終えて帰ってくる、目白駅で降りるわけだが改札を出てすぐ左にあるキオスクに向かう。夕刊を買おうと思ったわけだが、まだ来ていないらしいのでしばらく待つ、すると夕刊が配達されてくる、こちらが言う前に毎日新聞が引き抜かれる。目白駅におい…

試験はアト2つ―

本を読むコツ

ついでに一筆、おい試験勉強をしなくていいのか、そんな言葉はゴミ箱に捨てる、俺はユーチューブで涼宮ハルヒの憂鬱を見るんだ、そんな試験勉強なんて戯言に付き合ってられるか、うらー。 気勢を上げてみました、読んでる本が意味もなく、いや意味はあるか、…

『舞姫通信』重松清著 新潮社刊

さらにもう1冊読み上げてしまった、ひょっとしたら記録かもしれんな、と思ったりもした。しかし、ちょっとテーマが重かったのでやっちまったなあ、夜読むんじゃなかったと思った。消化しきれないけれども、レビューしてみようと思う。 人の生命のカーテンコ…

『司馬遼太郎が考えたこと2』司馬遼太郎著 新潮社刊

民族学を終え、友人の作文を添削アドバイスし、ゼミ協の後輩の相談にのって帰ってきたわけです。新聞も朝刊1紙夕刊2紙消化、そして本著を読み終えたというわけです。今回は司馬遼太郎が作家として完全に独立し、旺盛な執筆活動を始めた時期です、新撰組に…

『銀盤カレイドスコープ vol.7』海原零著 集英社刊

久しぶりにライトノベルも紹介してみようと思い至る。絵柄が恥ずかしいのは相変わらずだが、ライトノベルにありがちなベタベタの恋愛をやることなく、立派なスポーツ小説となっている。主人公である桜野タズサはフィギュアスケート女子シングルの世界におい…

さてはて試験開始―

『ひかりをすくう』橋本紡著 光文社刊

「知人に聞いたんですけど、そういう簡単な言葉で物事を表現しないほうがいいと思います。その人によると、切り取られてしまう部分に、本当に大切なことが含まれているらしいです」 自分のことをニートだ、といった智子に、教え子である小澤さんはそんな言葉…

日雇い登録終了、稼ぐか!

『司馬遼太郎が考えたこと1』司馬遼太郎著 新潮社刊

全15巻、司馬遼太郎の様々なところで書かれたエッセイをまとめたもので、司馬遼太郎という人物のすごさがよくわかる作品であるといえる。1巻は時期としては、20代の後半から30代の前半にかけて、新聞記者である福田定一が作家である司馬遼太郎に脱皮…

胸突き2往復

胸突きとは寮の近くに存在する「胸突坂」のことである。昨日はひょんなことで2往復することになった、1回目は油ソバを食べに行き、2回目は友人に付き合ってコンビにへ行った。時間は深夜の0時から1時にかけてである― さて、その胸突き2往復の間では、…

来週からはテストにて―

垂坂山なる山について

暇なので地図を見る、どこかの誰かさんが暇な時に地図を見ると結構な暇つぶしになると行っていたが、それは同意する。自分はもっぱら歴史的な史跡について見る、神社とか城跡とか、昔の人々の営みが見えるところは、何か異質な部分と繋がっているような気が…

試験前なれど捗らず

捜査官の末路―

本日は『ひかりをすくう』の発売日である、ウキウキさせながら大学へと向かう、一通りの所要を済ませると三省堂の本店へと向かう、ここになければ他にはないってぐらい老舗。 しかしない。 困った、ということで店員さんに聞いてみる。しかしよくわからない…

『日本のいちばん長い日』半藤一利著 文芸春秋刊

先日紹介はしたことはしたのだが、詳しい内容は書いたことがなかったのでここに記しておきたいと思う。 ここでいう「いちばん長い日」とは終戦の日である8月15日の正午に至るまでの24時間のことである。終戦に至るまでの流れが語られた後、1時間ごとに…

列島を襲ったり豪雨

『ひかりをすくう』を探しつつ―私的本屋論

橋本紡氏の作品である「ひかりをすくう」が明日発売となる、ハードカバーなので高い、痛いけれども買いたいから買う、理由なく買いたい本があるっていうのは幸せである。しかも発売日を指折り数えながら買う作品なんてなかなかないので嬉しい限りである、明…