2006-01-01から1年間の記事一覧

おおお腹がぐるっと

『楽毅(全4巻)』宮城谷昌光著 新潮社刊

ここ最近で読んだなかでは一番長く、そして血湧き肉踊る中国戦国英雄譚、三国志の諸葛亮がその生き様に感動した名将の生涯を描く作品です。時代としては秦の始皇帝による統一の80年程前にあたり、楽毅の為したことは少なからず秦による中華統一の遠因とな…

寒い寒い寒い

『ネクラ少女は黒魔法で恋をする3』熊谷雅人著 MJ文庫刊

書評しないんですかと書かれたので調子に乗って連続更新しますよ書評、俺から本をとったら骨と皮…肉も残るかもしれませんが、じゃラノベでもいってみますか。『ネクラ少女は黒魔法で恋をする』は3巻まで出ており、続刊中の黒魔法に嵌っている内気な少女を主…

『夜は短し歩けよ乙女』森見登美彦著 角川書店刊

更新した直後に急展開を迎えて急病の後輩の付き添いで病院までいってきました。卒論をぺぺっと書いて外出するという計画は藻屑に帰し、一緒に付き添いに行った後輩と弁当屋で弁当を買いラウンジで食して、今部屋に戻ってまいりました。 憤懣やる方ないですが…

明早ラ式蹴球観戦記

久しぶりの更新である。 なぜ更新していなかったかといえば、寮の予餞会で演じる4年劇の脚本を書いていたからであって、決して「もう書くの飽きた、メンドクサイ」というわけではない。そんなに楽しみにしながら読んでる人もいないと思うので気ままに書こう…

気がついて師走

寮生活残り少なし

卒業旅行も睨みつつ、お金が足りない、卒論が終わらない、何だかわからないけど忙しい…という日々を送っております。昨日も授業の後は飲み会ということで、駿河台の杖道部室へ、サシ飲みだったはずがぞろぞろ集まってきて5人くらいに、くっ暇人どもめ。 い…

流転する日々

京都迷宮探偵を堪能する

朝から体調が悪い、そりゃあ寝ないで酒を飲んでれば気分も悪くなるわけで、朝起きたらぐったり、酒を飲んだか飲まれたな、ああぱっくんちょでぽっくり、アホか。 おかげで体が一向に起きず、風邪かねと思いながらベットでごろごろ、本を読んでいたわけですが…

惰眠を貪る

夜は永し飲めよ学生

あー朝帰りです、「うふふ」であったり「あはは」でなくて、「おえー」とか、いわゆる飲み会の帰りです。徹夜で飲むってのは(少し寝ましたけど)寮以外(寮でもあまりないか)ほとんどないんですが、勢いで残って朝までいました。 1次会は、途中参加でして…

い、息が白い

『The MANZAI 1』あさのあつこ著 ピュアフル文庫刊

有名作品『バッテリー』に背を向けて、今度はこちらに手を出しました、面白かった、いやはややっぱり青春っていいもんだ。物語の流れとしては、クラスのヒーローである秋本から突然「つきあってくれ」と告白された転校生の瀬田は薔薇の世界を想像して慌てる…

いい天気でありました

南木佳士の日々

このヒトの作品ばかり読んでいる。基本的に重い作品は大嫌いで、妙に教訓めいていたり、人生を唾棄していたり、また賛美していたり、そういう妙な気負いが重い作品、所謂「純文学」にはある気がして嫌で仕方が無かった。やはり作品は面白くなきゃいけない、…

『ガールズ・ブルー』あさのあつこ著 文芸春秋刊

『バッテリー』が有名な児童文学作家、もっとも児童文学と切って捨てられない凄みがある。『ガールズ・ブルー』もそんな凄みを感じた作品、南木佳士の作品が川沿いを上流に向かいつつ、川の流れにいらないものを捨てていくものだとすれば、この『ガールズ・…

秋雨

追いつかず

書評が追いつかない、というかへたっぴな書評なので追いつかなくてもいいのだが、自分としてもとりあえず書評を目的としてこの文章を書いているので、最近読んだ本を書いておかねばなるまい。 まず南木佳士の『急な青空』で、『冬の水練』と同じくエッセイ集…

回る読書の日々

『医学生』南木佳士著 文芸春秋刊

著者の作品の中で比較的売れているらしい。作品が書けなくなった著者が、その状況から脱する為に書いた自分の青春時代を踏まえた名も無い地方大学医学部の学生達の物語、精一杯生きている、けど悲しいユーモアに溢れている、現実ってこんなものかも、と思わ…

いたちごっこ

最近結構バイトをしている、資金は豊富である(自分基準で)のだが、支出も多い。支出の主は飲み会である、嫌いではないのだが、いかんせん飲み屋で不味い飯を食わされた挙句、文庫本が6冊は買えるほどの金が飛ぶのは納得がいかない、寮で飲みにいけば諭吉…

休暇

はや過ぎ行く日々

卒論だバイトだと明け暮れるうちに過ぎてもほしくない日々が過ぎていく、高校生の頃は早く大人になりたいと思っていたが知らぬ間にそれを恐れるようになった。最近、南木佳士とか読んじゃうから老いとかに過剰反応してるのかもしれない。 南木佳士の『医学生…

神無月迎えたり

平和な国のアウシュビッツ

テレビで「広島どっくぱーく」に関する報道を見る、そこまで動物が好きではないが、ここの扱いはさすがにひどいものだ。正にアウシュビッツである、衰弱した犬が放置され、人目に触れないよう隔離される。どんなに平和な国にいてもこういうことは起こるんだ…

卒論そして採点

NHK大河『伊達政宗』鑑賞

昨日は採点で脳髄まで進研模試に解かされてしまった・・・何百枚という答案を添削していくのは文章問題でなければ気が狂う程単調だ、同じような歴史用語をブツブツ呟きながらパソコンのボタンをカッチカッチと押すのは、別の意味で骨が折れる。マンションの…

漫画『エマ』読書中―階級について―

漫画『エマ』を読んだ、英国19世紀の貴族とメイドに悲恋を描いた漫画である、ロミオとジュリエットを地で行っている作品だが、英国の当時の世相とか出ていて結構面白い。19世紀はイギリスにとって飛躍の時期であり、前半はフランスのナポレオンが猛威を…

秋晴閑話