伊勢旅行始末記1
「伊勢は津でもつ津は伊勢でもつ」
「伊勢参り多度参らずば片参り」
様々な言葉を生み出し三重県人のアイデンティティの半分を占めている伊勢を杖
道の友人と参ることにしたわけである、就職活動も終え積もり積もった厄を落と
すにはちょうど良い、というわけで7時半に家を出ることにする。
しかしいきなりミスをする、隣り町で快速に乗って伊勢までワープを企てたわけ
だがその快速がこない、やられた、昨日見た時刻表は休日用であった―
同行者たる杖道部主将に叱責され、先発して伊勢にいるM島氏を放置することに
なった、慚愧に耐えないがこれもまた杖道部の伝統である、新宿漫喫の悪夢をま
だ俺は忘れておらのである。
仕方なく亀山経由で伊勢に向かうことにする。
折しも南から台風が接近しておりこれはヤバいのではないかとの話もかなりあっ
た、伊勢で足止めをくい段ボールにまるまるはめになるのではないかと怯えた、
しかし天気は幸い落ち着いている、嵐の前の静けさか、伊勢にいるうちは晴れて
いてほしいと思うばかりである。