『世界報道写真展2006』に行ってきた


恵比寿の東京写真美術館でやってる奴なんですが、いや迫力ありましたよ。イラクアメリカのカトリーナに関するものが多かった気がしますが、どれもこれも圧巻でしたね。600円で十分元は取れる作品群だと思いますのでぜひぜひ皆さん見に行ってください。


自分が気に入ったのはですね、カトリーナの被災現場で半分水に漬かりながら、呆然と高級住宅街で燃え上がる炎を見つめているオジサンの写真ですかね、後は戦死したアメリカ兵が帰国して葬儀に行くまでを写した写真、奥さんが棺の傍に布団を敷いて寝ながら夫との思い出の曲をパソコンで流して聞いている写真なんかはぐっと来ました。他には腕を切断する手術で親の胸にすがりつきながらその手術に耐えている子どもの姿とか、見るに耐えない作品ばかりですが見据えなくてはならんことなんだろうなと思いました。


こういう悲惨な写真を見ると「生」を感じますね、なぜそこまでして生きるのか、なぜ生きなくてはならないのか、いつかは終わる争いも、ひょっとしたら人の寿命からしたら無限にも等しく、つまり死ぬまで続くわけで、それでもなぜ生きるのか。そう考えるのは、自分達が幸福だからなんだろうなと、あの現場にいたら生きることに必死なんだろうなと、「死」を見ないが為に「生」も見えない、幸せなことなんですが、そういうことなんだろうなと。


必死に生きている人々の「生」を切り取って、記者として何を伝えたいのか、それは日本国内の数々の問題にもいえるわけですが、考えないといかんよなと思ったり。


休日なんで人が多かったのが少し残念、もっと静かにゆっくり見たかった、赤ん坊が泣いたり、カップルが必要以上にいちゃついたり、でかい声で感想述べてる奴がいたり、場を考えてくださいな。


帰りにビックカメラによってウイルス対策ソフトを買ったわけですが、くじ引きをやっていて商品券千円あたってしまった、嬉しいのだけれどあまり幸運を小出しにするのはいやだなと、時事通信も控えてることだし。