『ヨコハマ買い出し紀行』最終巻
元祖癒し系、というかヒーリングコミックの先駆け、講談社のアフタヌーンで連載されていたヨコハマ買い出し紀行がついに完結しました。
ストーリーは、夕凪の時代、と呼ばれる近未来の地球で、海面が上昇し次々と街が沈んでいっています。横浜の街も沈み、既に市街地は山の方へ移っています。主人公はそんなヨコハマから少し離れた岬に住んでいるアルファさんという女性のロボット、ロボットとはいってもまったくそうは見えず、むしろ人間より人間らしいロボットです。
1日に1人お客が来るか来ないかの喫茶店「カフェ・アルファ」を経営していますが、コーヒー豆がなくてインスタント出しちゃったり、マスターであるアルファさんがお客さんの前に座って話し込んだりする妙なお店です。
そんなまったりした雰囲気の中で、世界はゆっくりゆっくりと終わりを告げています。
その終わりに誰も逆らうことはありません、だいたい世界の終わりといえばわーきゃーいってヒーローが出てきて大統領が演説してみたいなところがありますがそんなことはまったくなくて、人々はその現実を受け入れながらゆっくりゆっくりと暮らしています。
滅びは恐ろしいことですが、滅びる段階にならないと案外わからないものだったりするのかもしれません。
全14巻、ほっとしたい方はぜひ読んでみてください。