もう一冊・・・書評を


最近読んだ本でもう一冊印象的なのがある、その名も・・・


『テロルの決算』


社会党委員長浅沼稲次郎暗殺事件について、浅沼稲次郎と暗殺者山口二矢の事件までの軌跡を描いた作品。


個人的に浅沼という人物は好きだ、好きになったのは彼を讃える歌がいいからである。


沼は演説百姓よ
よごれた服にボロカバン
きょうは本所の公会堂
あすは京都の辻の寺


彼は終生表参道の同潤会アパートで慎ましやかに暮らしたという、詩の通り彼は日本中を駆け回っていたので夫人が、我が家は急行列車の停車場と嘆いたという。


彼の人生は順風満帆ではない、何度も精神を病んでいるし、戦争中は戦争を支持したりもしている。


行動は結果的に間違っていたとしても、彼のその生活している姿が、何があっても人々の為に働こうとしていたことを示している。


人々の人気は相当なものだったらしい。


この人をして、政治家というのだろう。