零れ落ちたものは数多あれど


4年目の体育祭が巡ってきた、今日はその決起があった。事情があった為遅れての参加となったが、何度感じても決起は気分が良い、体育祭に関してはいろいろ大変だから嫌だったりすることが多かったが、それでもこの瞬間だけは楽しいのだ。4年目を迎えられたこと、すべての寮生に感謝したい。


常に迷惑をかけている同輩のTに対して言った言葉も、やはり「ここまで来た」という言葉だった。正直奇跡に近い気もする、2年で辞める気だったのが、塾祭の脚本家を経てここにある。


寮に住んでいて辛いことは多くあった、理不尽だったり何だったり、とにかく辞めてくて仕方なかった時がある、自分のヘタレ具合にどうしようもないな、と思っていた時もある、それでも気がつけば血肉と化していた。北寮にあることは紛れもなく、違和感のない状態となった。寮に入っていなければ、と仮定して、やりたかったこと、できなかったことを上げては悔しがったことがある、確かに数多の可能性が和敬塾北寮を選ぶことで零れ落ちたのかもしれない。


それでも、零れ落ちた数多の可能性と引き換えにしても、今ここにあることは価値のあることであると思う。すべては自分の選んだことだから、それを生かしきれないのは、自分の弱さであるから、満足も不満足もすべて自分の力であるのだ。


戦いは幕を開けて、正直どれだけ貢献できるかわからないが、精一杯尽くそうと思う。多くの後輩が、和敬塾北寮を選ぶことで零れ落ちたものを惜しむより、北寮にあることの方がどれだけ得がたいのか、証明する為にやるだけのことをやるしかない。


我らが蒼旗に勝利を―