本を読み返すこと


今日は朝から本を読んで部屋の掃除をして本を読んで・・・別に新しい本を買ったわけでもなく何度も読んだことがある本を読み返しているだけである。最近は『坂の上の雲』『ジハード』あたりが最近を多い。


自分がいいと思ったものは何度読んでも面白い、2回目、3回目と読むと別の視点と思わぬ発見がある、この発言はここに繋がってたのか、とか、この言葉は深みがあるとか、読書の醍醐味は『新しい本を買って読む』のではなく『何回も気に入ったものを読む』が正しいのだと思う。別にそんな高尚な本を読んでいるわけではないけど、やっぱり何度も読めば感じるものがある。鈴木貫太郎天皇を描く『聖断』とか児玉源太郎日露戦争への道を描いた『天辺の椅子』とかもよく読み返している。


よくよく見ると危機に瀕した国を背負った作品が多い、ジハードも第三回十字軍対イスラムイスラム側の視点から見て書かれている。主人公ではないがイスラムの主将サラディンがいい、これでサラディンのファンになって『キングダム・オブ・へブン』を見たくなった気がする。イスラムの聖将の名の通りそのセリフは『ジハード』という小説の中で光っていました、もちろん事実を元にしたフィクションなんですがそれでもこの言葉はちょっとぐっときました。


「強くあろうとすることが虚しいのではない。己を卑しめることが虚しいのだ」


意味は単純ですけど、なんだかいい言葉ですよね。少し気分が楽になるというか、気負いがなくなるというかそんな言葉のように感じます。こういう言葉に加えて、中世の十字軍対イスラムの戦いってあたりがなんともロマンを掻き立てるではありませんか!


今みたいに飛行機でどこまでも行ける時代じゃなくて様々な国が群雄割拠して、英雄が生まれ、また旅をしてみればめくるめく冒険が・・・そんな時代に生まれてみたかったかなと思ったりもします。生活してたらしてたで辛いでしょうけど、ああどうも現実逃避気味になってるかな。


そのうち宇宙開拓時代とか夢みたいな時代になると今の時代は「もっとも退屈だった時代」とかに分類されるような気がします。