久々に本の紹介です!



イリヤの空、UFOの夏』 電撃文庫 秋山瑞人著 全四巻


 ライトノベルですが馬鹿にしてはいけません。昨年の面白いミステリーで十傑にも入ったことがある良作、傑作です。アニメ化もされるらしいです。

 ストーリーは、どこにでもいる中学生浅羽直之が夏の終わりにプールで不思議な少女伊里野加奈に出会う、二人を軸にして楽しくて切ない夏休みの物語が始まります。中学生の何気ない日常の中に、「北」とか「軍事的緊張」とか不安定な仮想日本の様子が見え隠れします。前半の少し変わった少女伊里野と何だか伊里野が気になる浅羽のぎこちなく懐かしい感じのするストーリーの流れと、後半の怒涛の展開、悲しい結末、読む人によって読後感は変わるでしょうが、読み終わると素敵で切ない夏を感じることができます。ライトノベルではぜひオススメ、というか一番の一品ですね。自分の部屋にあるので気になれば借りにきてください。

 読み終わった後こんな夏は2度と来ないなあ、と少し寂しくなります。ノスタルジーに浸ってしまいますね、ああ。田んぼの一本道を歩く描写とか学校での描写とか懐かしさばかりを感じます、将来を気にせずその時を楽しむことができた時を思いよけいノスタルジーに浸ります。

 しかし私の夏にはそんな格好いい思い出やら、ボーイミーツガールみたいなことは一度もありません。大概部活でした、後は受験です。嬉し恥ずかし初デートとかいって楽しかったりドキドキした思い出もありません。部活行って槍投げてカレー食って帰って来て寝てただけです。どうやら神様は私に灰色の人生を送ってほしかったらしいです、くそう怨んでやる・・・

 なんだか痛々しくなってきましたね、一人で映画『天国の本屋』見に行った時ぐらい痛々しくなってきました。そろそろ私にいろんな意味で幸をくれないと世界を滅ぼそうかと考える次第です。きしゃー!!